タバコ屋のおばあちゃん

今芝居の稽古で代々木に通っている。

代々木駅から稽古場の途中のタバコ屋で気になるおばあちゃんがいたのでわざわざ道を尋ねる事にした。




「すいません。」



「すいませーん!」



「すいませーーーん!!!」



三回目でようやっと聞こえた。


「なんですか?」


「あのー代々木駅ってどっちですか?」と代々木駅から来てるのに聞いてみた。

「あっちのほうですよ。」



「しかし、暑いですねー」ともっと話がしたかったので話を振ってみた。

すると、この話題が良かったのか水を得た魚のように話し始めた。


「そうなのよー。本当に暑いのよねー、夏が夏って感じがしないのよねー。」

「?、、そうですよね。夏って感じがしないですよねー。情緒がないって言うか。。ね!」



「良かったー。私だけかと思った!安心したわ。うふふふふ」



「じゃあ、お忙しいところありがとうございました。」


次の日、またおばあちゃんに挨拶すると僕の事をわすれていらしゃいました。