キーポンロッケン

「若いお兄さん座りなよ。」
62歳の異様な空気を漂わすおじさんに席を譲ってもらった。



「いいです。座ってください。」というのにうるさいので座った。


このおじさんが付けてたヘッドホンから何が流れてるのか気になったので「なに聞いてるんですか?」と尋ねた。
すると、「知ってるか?」と言われヘッドホンを頭に付けさせてくれた。

「ジン、ジン、ジンギスカーン、、」と流れた。

おじさんは「かっこ良いだろ?」と言った。
俺は思わず「はい。」と答えた。

このおじさんは62歳の今でもビル清掃のバイトをしながら自分の好きな格好、音楽をして楽しんでいるらしい。

「僕は冬でも短パンだよ。それが自分のスタイルだから。若いにーさんも自分のスタイルを貫きな」って言われた。

ジーンときた。