東京都中野区

今日は同居人と銭湯に行った。

温冷浴をしながら同居人と今後の人生について語り合った。

たまに行くと大体何ヶ月前かにきた時と同じおじさんやおじいさんたちが楽しそうに話していた。

ほとんどが一人でその銭湯に来ている。

自然とおじさんたちと自分の行く末をダブらせて見ていた。後、彼らのおおぴろげにしていたくたびれた股間も見ていた。

風呂から出て脱衣所を出ると休憩所で銭湯のおカミさんが「今から遊びいくの?」と声をかけてきた。

きょう初めて話したので彼女のイントネーションが気になった。

話を進めて行くとどうやら彼女は中国人らしかった。

おカミさんは年はいっているがそれなりに綺麗だ。

休憩所にはおれと同居人とおカミさんとおばあちゃんと猫がいた。


この猫がおとなしくて本当にかわいい。
おばあちゃんは猫にメロメロで何やら猫に話しかけている。

俺は同居人に「猫の肉球は瞼に当てるとひんやりして気持ちいいらしい。漫画で読んだ。」と言い猫の肉球を額に当てようとしているとおカミさんに「猫をいじめたら駄目よ。猫は九個魂あるんだからね。」と言われた。どうやらそれは仏教の教えらしい。
そしてその後おカミさんが「だから中国では猫は殺さない。でも私昔は猫食べてた。うふふ。」と言い出した。
昔、おカミさんの村は貧しくて何でもとって野菜と炒めて食べてたらしい。

そんな話を聞いている最中、幼稚園の頃に何個かビックリマンチョコを買ってシールだけとってお菓子を溝に捨ててたことを思い出した。

ビックリマンチョコ、ちゃんと魚とかバクテリアとかのエサとかになってるといいけど。

おカミさんにメリークリスマスと言って去ろうとすると「クリスマスするの?」と言われた。

おカミさんは熱心な仏教徒だからクリスマスはしないんだろうと思った。
俺のしないのとおカミさんのしないのは意味が違う。

家に帰り同居人とお笑い番組を見てると今日誕生日のもう一人の同居人が帰って来た。
帰ってくるなり「外に50個くらいみかんが落ちとるよ」と言いだしたので、「本当?サンタさんかいな?みかんパーティーしようぜ!」とか言いながら三人で外にでた。

すると本当に50個位道路にみかんが転がっていた。

みかんの現場の近くを見ると携帯やら時計やら荷物がちらばってていた。

痴話喧嘩かなにかだろうと言いながら帰ったが、年末にアスファルトにブチまけられたみかんが街灯に照らされている様は俺の心をワクワクさせた。