大変やった - いぬのきもち

一昨日の夜、会社の飲み会。

一人の女性倒れる。

この女性は会社で煙たがられていて他の人に敬遠されている。

空気の読めない彼女はいつも一人。

飲み会のとき彼女は飲まされた。普段一人でいて誰からも相手にされない彼女はみんなに注目され興奮し、韓国産の焼酎二瓶飲んだ。

そして、彼女は倒れた。

そして、介抱の末、「まずい」という事になり救急車を呼んだ。

俺とサングラスの良く似合う同僚とで付き添う事になった。

彼女は所在を明かさない人だったので、歳も生まれも何にもわからなかった。

それがわからないと救急車出せないって言われた。

仕方ないからかのじょの携帯から親戚らしき人を探しかけたがつながらなかった。

携帯をさわってると救急隊員さんが荷物からパスポートを見つけ生年月日が判明しようやっと病院へ運ばれた。

俺と同僚は彼女に異変が起こったらナースコールを鳴らさないといけなかったので朝まで起きる覚悟でいた。

結局、親戚と連絡がとれ看病は５時半までで済んだ。

彼女は途中目をさまし「ここどこ？何でいるの？」と聞かれた。

「東銀座の病院だよ。飲み過ぎで運ばれたんよ。」と答えた。

「えー。私東銀座の病院にいるんだー。ハハハハ！」と起き抜けにすごいテンションだった。

看護士さんは「こんな急性アル中の人初めて見た。死んでてもおかしくないよ。」と言ってたのが嘘みたいだった。

そんなとき俺が頭の中で彼女を救急車で運ぶとき誰が着いて行くのかってときの他の同僚の顔が脳裏に浮かんだ。みんな生活があるのはわかるが彼女をこんな状態にしておいて自分の保身かよとイライラした。俺はそんな事を肯定できるほど人間はできちゃいない。

次の日遅刻して出勤してその事をネタに笑いにしている人もいれば、社会人として自分が飲める量は自分で制限せんといけないとか言ってる人もいた。自分の保身の為にその話題を全く話さない上司にも腹が立った。
もちろん、大丈夫だった？と心配している人もいた。

そして、時給制のバイトでこの人たちが朝から時給をもらって俺は寝不足で昼から働かなくちゃなんないんだってちっさい事を考えたが、彼女が死ななくて済んだから良かったと思い一日を過ごせた。

俺はまだアル中になった彼女に比べ客観性があると思うし、そういう彼女を罵倒する人たちよりも客観性があると思う。しかし、俺にはその分、人を心から許せない一面がある。

だから、俺が一番人から愛されたいし愛されたいのかもしれない。