代々木公園での情事
昨日俺と同居人のKとで街に出た。
刺激を求めてたんだろう。
とにかく息が詰まる日常のなか、知らない人とふれあい非日常を体験したかった。
という事で、代々木公園に行った。
春の陽気の代々木公園は平和だった。
そこに軽快な音楽が耳に入って来た。その跡目に飛び込んで来たのは
これだ。
フラフープを自在に操り踊るタンクトップにブルージーンズの青年。
その華麗な姿に俺たちはつい足を止め見入った。
音楽が止み踊りが終わると俺たちは拍手をした。
彼は丁寧におじぎをした。その後仲良くなりなぜフラフープダンスをしているか俺たちに説明してくれた。
何やらあのビヨンセがこのフラフープダンスを取り入れ洗練されたボディーを手に入れた事を知り、彼も受験でなまった体を引き締めようとはじめたらしい。
なんで体のなまってた俺たちはフラフープに挑戦する事にした。
今まで女の子のする遊びとなめてたがこれが結構難しい。
できるようになったときすごい嬉しかった。彼の丁寧な教え方のおかげだ。
こんな感じでにぎやかにフラフープをやってると子供やおねーちゃんがやって来て色んな人と交流ができた。
そんな時、今まで聞いた事もない笑い声が聞こえた。
この外人さんだ。
面白そうだったのでフラフープを渡すと
ただ、フラフープをもち何語かわからない言葉を話していた。
不気味だったが酔っぱらっているだけのようにも見えた。
肩にかけてあるギターはどうやらホームレスからもらったらしい。
「何かひいて」というとジャーンと一弾きするとギターを床に投げつけ何か探し出した。
腰につけてあるポーチからハモニカをだし何ともいえない不気味な音を出し始めた。
彼女はその後、別のポーチから巾着袋を取り出し大きなターコイズを取り出してフラフープの青年にもたせた。Kも大きな水晶を持たされて手をつなぎ不気味な呪文を唱えだした。
おばちゃんは気を許してくれて歌ってくれたり家族の話をしてくれたりした。
おばちゃんはニュージャージー出身で15年前に日本に来たらしい。
お母さんにあいたいって言いながら瞼を赤くしていた。そのとき見せてくれたお母さんの写真。
半分ない。
何か切なくなった。
そんな彼女がフラフープで太陽の光を集めながら代々木公園で歌っていたので聞いてください。
ここで聞けます。
http://www.youtube.com/watch?v=X526JrMy9hI