えい!言っちまえ!いっちょまえ!

俺は今電話のバイトをしている。
テレアポってバイト。
人に疎まれる仕事だったりする。そっこーガチャ切りされたりする。

精神的には結構きついが、一般的には時給が高くシフトも緩いので、バンドマンや役者など夢を持った奴らが集まる。後は周りの人間とうまくコミュニケーションがとれない人間が集まる。
とにかく、自分のペースで生きたい人たちが集まっている。

毎日、毎日パソコンやタウンページと向き合っている。
タウンページの黄色いページを見ると拒絶反応が出そうになる。

電話をするアポインターはそのうち電話先の人の文句を言い出す。日中にいきなり電話して冷たく切られたとか、興味津々で色々聞いてくるのにアポにならなかったとか色々と。
普段は商材が高すぎるとか、本当にいいサービスなのとか言うのになんかおかしいと思う。
もちろん、みんながみんなじゃないけど。
でも、この仕事によって俺も金をもらって生かされている。

実はいいところもあって、アポを入れる為のコミュニケーション研修というのがある。人の話を聞く研修だったり、ほめる研修だったり。これがすべて会社の商材を売る為の物であっても学ぶところはいくつかある。

どれも面白い研修だったが、人の話を聞く研修は面白かったので紹介したい。

1.まず二人一組みになる。聞き手と話し手を決める。
2.話すお題を決める。話す時間を三分と決められる。
3.話し手がお題にそって話し始める。一つルールがあって聞き手は決して相づちをしない。(この時、話し手は話しづらさを感じる。)
4.話が終わる。(話し手は時間がすごい長いと感じていたが、「実は二分しか立ってないよ。」と告げられ大抵の人が驚く。)
5.次に別の話題を決め話しだす。制限時間を二分と決められる。
6.話し手がお題にそって話し始める。今度は聞き手は相づちをしても良い。(先ほどよりも話が弾む事に驚く。)
7.話が終わる。(話し手は時間が短いと感じていたが、「実は三分経ってたんだよ」と告げられまたまた驚く)

とまあこんな研修。

なんか、演技してるって嫌なイメージもあるが、これを習得すると話す相手が気持ちよくなれる。
最初はぎこちなくてもいつかはそれがスタンダードになると自然になる。

演技してても相手を生かすのは受けの演技が大切って言われてたなぁ。この事も前より腑に落ちた。


いつも、こんな研修ばかりじゃないから正直、毎日受話器をもって仕事をするのは辛い。
なんで、俺がモットーにしてるのは「こいつが電話して来てよかったな」って思わせる事。
結構これは面白くて、俺はこのスタンスでやってるから物をもらったり電話先の人と遊びに行ったりする。

今日は未亡人のおばあちゃんとながなが話した。
あまりにいい話だったんで涙が出た。
話せば長くなるんで書かない。




きりねーけん寝る!


明日も電話かぁ。。。